
今日は会社の振替休日だったため、午前中はガッツリ読書の時間としました。
で、読んだ本はコチラ。

“人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている”
めちゃくちゃ売れている本ですね。今更感はありますが。
中々強烈なタイトルですが、中身はもっと強烈ですよ。
何が強烈だったのかは、是非本を手にとっていただければ分かると思います。
今回は、この本を読んで私が感じた「錯覚資産」の実情を、会社員とブロガーの両方の視点から考えてみます。
その上で、どうすれば「錯覚資産」を上手く作り上げ、活用していけるかをまとめてみました。
私の「錯覚資産」に対する結論は、「相乗効果で増やして上手くつきあっていくべき」です。

「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」は、一種の資産として機能するということだ。
本書では、これを「錯覚資産」と呼ぶ。
会社員としての「錯覚資産」とは
まずは、会社員としての「錯覚資産」とは何なのかをまとめてみます。
勤め人にとっては、”肩書き”こそが最大の錯覚資産となる
当然のことなんですけれど、勤め人にとっての肩書きというのは間違いなく「錯覚資産」といえます。
社名やブランド名、はたまた役職ですね。
有限会社○○の平社員と、株式会社××の部長。
どっちが「社会的に優れているか」という評価をされたのなら、結果は明白ですね。
でも、その評価と実力は決してイコールではない。
いくら感情を排して、その人自信の実力を見極めようとしても、潜在的な意識として「肩書き」に引っ張られてしまうわけですね。
まさしく、思考の錯覚が働いている好例でしょう。
肩書きは最もカンタンに手にする事ができる錯覚資産である
社会人にとっての肩書きは、確実に「一番カンタンに入手できる錯覚資産」と言えるでしょう。
なぜならば、社名やブランド名が欲しければその会社に入れば良いだけ。
自分で1から作る必要など一切ないものです。
役職についても、結局は用意されたポストに入れるかどうかの問題なわけで、そこには実力や運はあまり関係なく「社内政治」の世界なんですよ。
社内政治。
イヤな言葉ですね~。
でも事実です。
無能な上司っていますけれど、彼らは「社内政治」が上手かっただけなのです。
社内における発言権は、ほぼ錯覚資産で決まっている
発言権と大雑把に書きましたが、つまりは「肩書き」ですよね。
平社員には、名目上発言権がありますし機会も与えられますが、その実は決定権がありません。
発言はさせますが、中身を決定する力はないんですな。
錯覚資産をいくら積み上げても、会社員の給与はほとんど増えない
ここが一番の重要ポイントです。
錯覚資産は重要な要素ですが、こと会社員に給料に関してはほぼ影響がありません。
役職が付いたとしても、年収UPはせいぜいは100~200マンでしょう。
私の会社の場合は、平社員で40代の平均が500~600マン。
役職がついても700~800マンです。
悲しいですね。
「勤め人の給料は、労働力の再生産の費用である」という弁もありますが、まさにその通りだと思います。
だから、会社員にとっての「錯覚資産」はあまり重要ではないのです。
※会社勤めを「給料をもらうため」と割り切った場合です。
一般社会に対する影響力や知名度という点では、錯覚資産は重要と言えるかもしれません。
ブロガーとしての「錯覚資産」とは
次に、ブロガーとしての「錯覚資産」についてまとめてみます。
数値を使うだけでカンタンに錯覚資産を作れる
ブロガーにとっての錯覚資産とは、いわゆる「実績」や「収益」でカンタンに作られていきます。
ブログのPV数や収益、ツイッターのフォロワー数などなど。
数字を見るだけで、その人の実力や成果が分かった気になってしまうのです。
その人の実力や人柄など、大した判断材料にはなりえません。
錯覚資産はそのまま影響力・収益へと繋がる
勤め人と大きく異なるのは、錯覚資産がそのままインターネット上の影響力・収益へと繋がる点ですね。
これ、錯覚資産の恩恵だって分かります?
分かってください。
逆説になってしまいますが、世の人達に錯覚資産が全く通用しなくなったとしたら、ツイッターなどのSNSの価値は限りなくゼロになるのです。
決してそんなことはありえないのですが。
錯覚資産の危険性は元々指摘されてきた
実は、この著書が発売される前から「錯覚資産の危険性」については常々啓蒙されてきました。
一番分かりやすいのが、「インフルエンサーの言う事を鵜呑みにしてはいけない」という話ですね。
フォロワー数や端的な実績だけでインフルエンサーを盲信してはいけないと、昔から言われてきたんです。
この本の発売で、「錯覚資産」という概念と言葉が固まっただけに過ぎないんですね。
しかし、「錯覚資産」は無意識化にある思想の錯覚である以上、影響を受けないことはありえない。
だからこれからも錯覚資産は上手く活用していかなければいけない。
自分の武器としても、受け取る側の防具としても。
「錯覚資産」は”相乗効果”で増やすべき
私の「錯覚資産」に対する結論は、「相乗効果で増やすべき」となります。
「錯覚資産を見せる軸」を多様化させる
錯覚資産を増やすためには、「見せる軸」を多様化させるのが一番だと考えました。
例えば、ツイッターのフォロワー数。
フォロワー数が多いだけの人なんて、たくさんいます。
でも、そこに「ブロガーとして月100万以上稼いでいます」となったらどうですか?
なんか、凄い人に見えてきますよね。
さらにいうと、「加えて、3つの会社を経営しています」としましょう。
もう手がつけられませんね。
錯覚資産の暴力です。
その人の中身や実力がどうであれ、「めちゃくちゃ凄い人」と誰もが認識してくれるでしょう。
見せる軸を多様化させるとは、こういうことです。
軸が増えれば増えるほど、相乗効果で増やす事ができるのです。

「複利」で増やし続けることが大事
本書の後半でも触れられていましたが、錯覚資産は複利形式で増えていく点が指摘されています。
ツイッターのフォロワー数なんて正にそのままで、数が増えれば増えるほど右肩上がりで伸び率があがっていきます。
そのことをしっかり意識すれば、おのずと「錯覚資産の増やし方」の正解が見えてくるのではないでしょうか。
初速でガッツリ0→1の実績を作れば、あとは雪だるま式で錯覚資産を増やすことができるのです。
カンタンに増やし続けることができるんですね。
もちろん、前述の通り錯覚資産を見せる軸が多ければ多いほど増える割合もあがることは言うまでのないでしょう。
まとめ:錯覚資産と上手く付き合っていくことが大事
最後にまとめです。
・会社員にとっての錯覚資産は、給料UPにはつながらない
・ブロガーにとっての錯覚資産は、影響力や収益に直結する
・錯覚資産を増やすには、”見せる軸”を増やすのが一番
