
皆さん、ボラギノールの静止画CMってご存知ですか?
2000年代にテレビCMで使われていた、一連のシリーズもののCMなのですが、
結構ブレークしたんですよ。
今回は、ボラギノール静止画CMがなぜブレークしたのか、
そしてそこから学べる「上手いCMの作り方」を、まとめていきたいと思います。
結論から言うと、
面白いCMを作れ!
ということです。
目次
ボラギノール静止画CMとは
このCMは、主に2000年代にテレビCMとして放映されたシリーズCMですね。
商品は、すべて共通して“ボラギノールA”です。

若い方などは見たことがないかもしれません。
「ボラギノール CM 静止画」でググってみてください。
このCMの特徴は、なんといっても“静止画”。
静止画をスライドショーのようにテンポよく切り替えていき、登場人物たちが会話をしたり
ボラギノールの説明をしたりします。
で、商品の使い方の説明だけは動画でしっかり流します。
ブレークした理由

dagon_ / Pixabay
では、ブレークした理由について解説をしていきたいと思います。
セリフ・動画構成が単純に面白い
面白いですよね。このシリーズ。
綺麗な女性OL二人が突然、痔であることを告白をしたり。
会社の先輩後輩が、お互い痔であることを暴露して盛り上がったり。
お見合いの席のPRで、なぜか痔をカミングアウトしたり。
で、登場人物は動画で動くわけではなく、静止画のスライドショー。
いわゆるシュールレアリズムの一種でしょうか。
でも、しっかり商品の説明は動画で入れていくスタイル。
面白いです。
メインターゲットとなる女性向け(OL、主婦)を意識している
痔をわずらう人の男女比は、男2:女3程度と言われており、女性のほうが痔になりやすいです。
なぜなら、女性は男性に比べて便秘になりやすく、また妊娠・出産でもオシリに負担が掛かって痔になりやすいからです。
そしてボラギノールのCMですが、登場人物は女性が多めです。
だいたい男3:女7ぐらいの割合でしょうか。
つまり、痔になりやすい≒薬を買ってもらう割合が高い女性を、しっかり意識してCMを作っているということですね。
実際、このCMは結構女の子ウケが良かったような気がします。
売りたいターゲット層をしっかり把握するのは、マーケティング戦略としてはとっても重要ですよね!
同じような構成でも飽きがこない
この静止画CMはシリーズものですが、長い間たくさんの異なるCMが放映されていました。
で、どれもこれも似たような構成になっています。
①突然痔であることを告白
②ボラギノールを使っていることも告白し、使い方を説明
ここで、薬の使い方の説明動画が前面に
③今日も元気に!的な締め
(注入軟膏の場合は)「アッタマいいね~!コレ!」
結構、同じパターンなんですよね。
でも、登場人物が変わったり、シチュエーションが変わることで飽きがこないんです。
飽きはこないのに、しっかり”ボラギノールの使い方”は繰り返し認知されるので、
結果、痔の薬といえばボラギノールという認識植え付けができるわけです。
メインのPRは商品のUSP(独自の強み)
さきほども述べたとおり、このCMシリーズでは”ボラギノールの使い方”を繰り返し説明しています。
特に、注入軟膏の説明はインパクトがありますよね。
「外にはさっと塗って、中にはチュ~っと注入!」
動画でしっかり図解を示しつつ、説明はちょっとオモシロ要素を取り入れています。
登場人物は静止画なのに、使い方の説明は動画。
PRしたい点が明確ですよね。
つまり、商品のUSP(独自の強み)をしっかりPRしているわけです。しかも繰り返し。
CMを通して、ボラギノールという商品のブランディングが確立されていることが分かります。
上手いコマーシャルの作り方

www_slon_pics / Pixabay
というわけで、ボラギノールの静止画CMをヒントに、「上手いコマーシャルの作り方」を整理してみました!
・CMを繰り返し見てもらうために、面白さは必須
・メインターゲット層をしっかり意識
・似たようなCMを複数、長期的に流して視聴者に認知してもらう
・メインとなるPRポイントは変えない(視聴者にしっかり伝える)
特に、面白さというのは必須でしょう。
別に視聴者はCMを見たくてテレビや動画配信を見ているわけではないわけです。
だから、そんな人たちの目に留まったとき、
飽きられないよう、煙たがられないよう、面白さが必須だと思います。

以上、ボラギノールの静止画CMから学ぶ、上手いコマーシャルの作り方でした!